FX取引の世界では、どんなに知識が豊富でも、もしそれが勝利に結びつかなければ意味がありません。
しかし、その鍵となるのが「チャートパターン」の理解です。
チャートパターンは、相場の心理を視覚化したものであり、それに隠された意味を解読できるかどうかが投資家の腕の見せ所となります。
この記事では、FXで効果的な「鉄板チャートパターン」を14種類ピックアップしました。
これらを理解し活用すれば、相場の動きを予測し、優位性のあるエントリーポイントを見つけることができます。
さらに、MT4/MT5における自動検出ツール、つまりインジケーターも紹介します。
これにより、手動でチャートを分析する手間を省き、より効率的な取引が可能となるでしょう。
あなたが初心者であろうと、経験者であろうと、この記事がFXの世界で成功するための新たな指針となることを期待しています。
それでは、勝利への道筋を一緒に見つけていきましょう。
チャートパターンとは
チャートパターンとは、相場の流れを予測する分析方法です。為替相場では、過去と全く同じ値動きをすることはありません。
しかし、過去のチャートと似た値動きをする可能性はあります。
相場は投資家の心理を表していると言われており、〇〇の値動きをした後は、上がりやすいまたは下がりやすいというパターンがいくつも存在します。
必ずチャートパターン通りに動くわけではないですが、パターンを覚えておくと分析スピードや精度を上げることができるでしょう。
分析スピードや精度が上がれば、当然利益を得るチャンスが増えるということなので、知っておいて損はない知識です。
チャートパターンの種類
チャートパターンには大きく分けて「転換型」と「保ち合い型」の2種類があります。
- 転換型:
トレンドの転換を予測するチャートパターン。上昇トレンドのときに〇〇というチャートパターンが出現したら、下降トレンドに転換するのを予測します。 - 保ち合い型:
トレンド継続を予測するチャートパターン。下降トレンドのときに〇〇というチャートパターンが出現したら、保ち合いを経て再び、下降トレンドを継続します。
転換型のチャートパターンは逆張り、保ち合い型のチャートパターンは順張りの根拠として使用することが多いです。
勝てるチャートパターン14選
ここでは勝てるチャートパターン14選をご紹介します。
FXではインジケーターを使った分析方法が主流ですが、ローソク足だけを見て分析することも十分可能です。
ローソク足のチャートパターンを学べば、相場全体の流れが把握しやすくなります。
- ダブル・トップ
- ダブル・ボトム
- トリプル・トップ
- トリプル・ボトム
- ヘッドアンドショルダー・トップ(三尊天井)
- ヘッドアンドショルダー・ボトム(逆三尊)
- ソーサー・トップ
- ソーサー・ボトム
- 上昇三角保ち(持ち)合い
- 下降三角保ち(持ち)合い
- 上昇ペナント型
- 下降ペナント型
- 上昇フラッグ型
- 下降フラッグ型
パターンがたくさんあって覚えるのは大変ですが、1つずつ覚えていきましょう。
ダブルトップ
ダブルトップとは、上昇トレンドの終わりに出現する「M」型のチャートパターンです。
2回高値を付けることから、ダブルトップと言われています。ダブルトップは2度高値に挑戦し、どちらも失敗しています。
これ以上上昇する力が残っていないので、相場の天井を表します。
ダブルトップが完成したあとは、レンジ相場もしくは下降トレンドに転換する可能性が高いです。
ダブルボトム
ダブルボトムとは、下降トレンドの終わりに出現する「W」型のチャートパターンです。
ダブルトップの反対で、2回安値を付けることから、ダブルボトムと言われています。
ダブルボトムは2度安値に挑戦し、どちらも失敗しています。安値を更新する力が残っていないので、相場の底を表します。
ダブルボトムが完成したあとは、レンジ相場もしくは上昇トレンドに転換する可能性が高いです。
トリプルトップ
トリプルトップとは、3つの山(高値)ができるチャートパターンです。
ダブルトップは2つの山でしたが、トリプルトップはもう1つ山が増えた状態で、上昇トレンドの終わりに出現します。
3つの山(高値)がほぼ同じ価格で反発するのが特徴です。
3回も高値に挑戦して、全て失敗しているため、買い圧力よりも売り圧力の方が強いと分析できます。
トリプルトップが完成したあとは、レンジ相場もしくは上昇トレンドに転換する可能性が高いです。
トリプルボトム
トリプルボトムとは、3つの谷(安値)ができるチャートパターンです。
ダブルボトムは、2つの谷(安値)でしたが、トリプルボトムは、さらに谷が増えた状態で、下降トレンドの終わりに現れます。
3つの谷(安値)がほぼ同じ価格で反発するのが特徴です。
3回も安値に挑戦して、全て跳ね返されているため、売り圧力よりも買い圧力の方が強いと分析できます。
トリプルボトムが完成したあとは、レンジ相場もしくは下降トレンドに転換する可能性が高いです。
ヘッドアンドショルダー・トップ(三尊天井)
ヘッドアンドショルダー・トップ(三尊天井)とは、中央に一番高い高値(頭)があり、その両サイドに頭よりも安い高値(両肩)があるチャートパターンです。
人間の頭と両肩に似ていることから、ヘッドアンドショルダーと呼ばれています。
トリプルトップに似ていますが、特徴的なのは中央の価格が両脇の高値よりも高い位置にあることです。
ヘッドアンドショルダー・トップは、トレンドの転換サインですが、ネックラインを下抜けするまでは、完成とは言えません。
ネックラインを下抜けして初めて、上昇トレンドが終わったと判断します。
初心者はネックラインを下抜ける前に入りがち!
ヘッドアンドショルダー・ボトム(逆三尊)
ヘッドアンドショルダー・ボトム(逆三尊)とは、中央に一番安い安値(頭)があり、その両サイドに頭よりも高い安値(両肩)があるチャートパターンです。
ヘッドアンドショルダートップと反対の動きをします。
トリプルボトムと似ていますが、特徴的なのは中央の価格が両脇の安値よりも低い位置にあることです。
ヘッドアンドショルダー・ボトムは、トレンドの転換サインですが、ネックラインを上抜けするまでは、完成とは言えません。
ネックラインを上抜けして初めて、下降トレンドが終わったと判断します。
ソーサートップ
ソーサートップとは、高値圏で発生する横ばいの状態を指します。
上昇トレンド終了のサインで、転換型のチャートパターンです。
高値圏で目立った反発もなく、徐々に上値を切り下げて、やがて大きな下落を見せます。
ソーサートップは、ネックラインを下回ったときにはじめて完成となり、上昇トレンドが終わったと判断します。
このソーサートップが完成したときに、売りエントリーを狙っているFXトレーダーはかなり多いです。
ソーサーボトム
ソーサーボトムとはソーサートップの反対で、安値圏で発生する横ばいの状態を指します。
下降トレンド終了のサインで、トレンド転換型のチャートパターンです。
レンジ相場を形成しながら、次第に下値を切り上げて、やがて明らかな上昇を見せます。
ソーサーボトムも、ネックラインが基準となり、ネックラインを上回った段階で完成となり、本格的な上昇に向かいます。
本格的な上昇に乗っかるために、買いエントリーを狙っている投資家が多いです。
上昇三角保ち(持ち)合い
上昇三角保ち(持ち)合いとは、高値はほぼ同じ価格で、安値は段々と切り上がっている三角形状のチャートパターンです。
安値が切り上がっていることから、上昇トレンド継続のサインとして分析します。
レジスタンスライン(上値抵抗線)を上にブレイクすると、強い上昇トレンドになる可能性が高いです。
上昇三角保ち合いのことをアセンディングトライアングルとも言うよ!通称アセトラ
下降三角保ち(持ち)合い
下降三角保ち(持ち)合いとは、安値はほぼ同じ価格で、高値は段々と切り下がっている三角形状のチャートパターンです。
高値が切り下がっていることから、下降トレンド継続のサインとして分析します。
サポートライン(下値支持線)を下に抜けると、その後は強い下降トレンドになる可能性が高いです。
下降三角保ち合いのことをディセンディングトライアングルとも言うよ!通称ディセトラ
上昇ペナント型
上昇ペナント型とは、上値は切り下がり、下値は切り上げている三角形状のチャートパターンです。
上昇三角保ち(持ち)合いと形が似ており、こちらも上昇トレンド継続のサインとして分析します。
上昇三角保ち(持ち)合いと同じように、レジスタンスライン(上値抵抗線)を上にブレイクすると強い上昇トレンドになる可能性が高いです。
下降ペナント型
下降ペナント型とは、下値は切り上がり、上値は切り下がっている三角形状のチャートパターンです。
下降トレンドで出現し、価格調整のために一旦横ばいの動きをします。
サポートライン(下値支持線)を下にブレイクすると、さらに強い下降トレンドを形成する可能性が高いです。
上昇フラッグ型
上昇フラッグ型とは、上値と下値どちらも切り下がっている三角形状のチャートパターンです。
直前の上昇がポール、調整のレンジが旗のように見えることから、上昇フラッグ型と呼ばれています。
上値抵抗線と下値支持線がどちらも切り下がっているため、一見下落する可能性が高いと判断してしまいがちです。
しかし、上昇フラッグ型は上昇トレンド継続のサインなので、上値抵抗線を上にブレイクすると、さらに強い上昇トレンドになる可能性が高いです。
トリプルトップと見間違いやすいから注意が必要だ!
下降フラッグ型
下降フラッグ型とは、上値と下値どちらも切り上がっている三角形状のチャートパターンです。
直前の下落がポール、調整のレンジが旗のように見えることから、下降フラッグ型と呼ばれています。
上値抵抗線と下値支持線が右上がりの斜め平行線となっているのが特徴です。
下値支持線を下抜けしたら再度下降トレンド継続のサインですが、逆に上値抵抗線を上抜けしたら、下降トレンド終了のサインです。
チャートパターン利用時の注意点
ここでは、チャートパターン利用時の注意点をご紹介します。主な注意点は以下の2つです。
- 必ずパターン通りに動くわけではない
- 複数のパターンを覚えて柔軟に対応する
1つずつ詳しく見ていきましょう。
必ずパターン通りに動くわけではない
FXのチャートパターンはたくさんありますが、必ずチャートパターン通りに動くわけではありません。
時には、チャートパターン通り動かない「だまし」が発生する場合があります。
たとえば、トリプルトップが出現した後に、下降トレンドへ転換せずに、さらに上昇する場合もあるでしょう。
チャートパターンを信用しすぎると、優位性が低い時でもパターンにこだわりすぎて、損失が拡大するリスクがあります。
チャートパターンを覚えれば利益を上げやすいのは事実ですが、必ず利益を出せる必勝法ではないので注意しましょう。
複数のパターンを覚えて柔軟に対応する
1つのチャートパターンを覚えただけで、継続的に勝ち続けられるほどFXは甘い世界ではありません。
あらゆる相場に対応できるように、複数のチャートパターンを覚えておくことが大切です。
チャートパターンは1つの根拠に過ぎません。
1つの根拠で戦うのではなく、複数のチャートパターンを組み合わせたり、他のテクニカル指標と組み合わせたりすることで、信頼性が増します。
今回紹介したチャートパターンは最低限理解して、分析に活かしていきましょう。
MT4/MT5でチャートパターンを自動検出するインジケーター
ここでは、MT4/MT5でチャートパターンを自動検出するインジケーターをご紹介します。
デフォルトでチャートパターンを検出するインジケーターは搭載されていないので、外部サイトからダウンロードする必要があります。
今回紹介するインジケーターは以下の2つです。
- ヘッドアンドショルダートップ・ボトムを発見するインジケーター
- フラッグパターンを自動検出するインジケーター
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ヘッドアンドショルダートップ・ボトムを発見するインジケーター
まずはヘッドアンドショルダートップ・ボトムを発見するインジケーターです。
このインジケーターは、ZigZagと値動きを利用して、ヘッドアンドショルダーを自動検出して、その高値と安値にラインを引いてくれます。
ヘッドアンドショルダートップ(三尊天井)は赤色で、ヘッドアンドショルダーボトム(逆三尊)は青色で表示されます。
また、チャートパターンが完成したときに通知が鳴るアラート機能も付いているので便利です。
フラッグパターンを自動検出するインジケーター
続いて、フラッグパターンを自動検出するインジケーターです。
このインジケーターは、フラッグとペナントのチャートパターンを自動検出して、チャート上に表示してくれます。
フラッグは青色のラインで、ペナントはオレンジのラインでそれぞれ表示されるので、見間違えることもありません。
ブレイクアウトを狙ったトレードをしたい人におすすめです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
紹介した14種類の「鉄板チャートパターン」、そしてそれらをMT4/MT5で自動検出するインジケーターは、FX取引における効果的な武器となることでしょう。
しかし、大切なのはこれらのツールを単なる攻略法として使用するのではなく、自身の投資戦略に組み込み、それぞれの相場状況に応じたフレキシブルな適用が求められます。
チャートパターンやインジケーターを理解し活用することで、あなたは一歩進んだトレーダーとなり、市場の波を読み解く力を身につけるでしょう。
それぞれのパターンが示すメッセージを捉え、戦略的な決断を下す能力は、FX取引の世界で成功を収めるためには欠かせない要素です。
今回紹介したツールと知識を駆使し、ご自身のトレーディングスキルを磨き続けてください。
最終的には、それがあなたをFXでの成功へと導くことでしょう。
あなたの勝利を願って、この記事を締めくくります。今後とも、より深い洞察と有益な情報を提供してまいりますので、どうぞお楽しみに。